焙煎レシピの考察22-7/14

ふと新しい熱アプローチを思い付いたので試してみました♪p(^o^)q

焙煎作業は、、、

焙煎豆の予約を頂いた時か、店の焙煎豆在庫が切れた時に行ないます

予約焙煎の時は再現性を最も重視し、焙煎時の店の基本焙煎レシピに忠実に再現性高く焙煎します

でも在庫切れの時の焙煎では、、、

お客様から注文を受けた焙煎ではないので、時々新しい焙煎アレンジを試したりしています、とは言え売り物ですから美味しく味わえるという範囲を逸脱するほどの冒険はしません

焙煎を始めた当初はゼロスタートなので全方向へ試し打ちしますから、そりゃ悲しく成る惨敗も数え切れないほど積み上げて来ましたが、その惨敗の一つずつがゼロスタート故の最高の教科書・参考書として身に付き経験値として今役立っていて

誰かから聞いたとか習ったとか業界の常識とか皆がそうしているからという人伝ではなく、自分で実際に行なった実体験として、検証と推理推測と創意工夫で得られた経験を元にした洞察を得られます

なので、、、

焙煎のレシピは現在は有る程度は整っています

何をしてはダメなのか?どれ程したらダメなのか?何時したらダメなのか?それを全て一つずつ確かめ検分しあらゆる組み合わせからの結果を考慮し

何をすれば良いのか、どれ程なら良いのか、何時なら良いのか、を実証の裏付けと共に重ねて最善を導き出して来ました

そして焙煎レシピの何分・何度とかどんな開閉度なのかは手段であり、その数値には何の価値も有りません、手段の何分・何度とかどんな開閉度なのかに重きを置くと結果が疎かに成ります、何度にするか等の数値は、どんな味にするのかという時に存在価値が有り得ます、手段はあくまで結果を得る為の手段であり、結果こそが最も重要と成ると思います

逆に言えば、味わいさえ良ければ手段はどうでも何でも良いのです(極論)

手網であろうが手鍋であろうが電子レンジで有ろうが、数千円の器具でも数百万の器械であろうが、結果としての味わいが美味しい事が最重要で

ただ、もし同じ結果の味わいが保てるという前提なら、その次に再現性と生産性を得られる事にはビジネス的に限れば意義は有りますがそれでも手段でしか有りません

でも人は見栄を張りたいし大きいとか重いとか佇まいの権威さには弱いので、数千円の手網や手鍋焙煎より数百万円の焙煎器の方が高価で凄いんだから良いはずだと思い込みたくなり、威厳や格式を盾にして見栄えを威張り自慢したく成るのが人情だと思います

でも、手段は結果を上回れないのです、どんな器具で焙煎したかではなく、どんな味に焙煎出来たのかこそが最も重要です

現在では一般の素人の方がご家庭で気楽に自家焙煎してコーヒーを楽しんでいる実情が有ります

そして、その中には焙煎屋としてやロースターとして十分に足りる程の結果=味わいを残せていらっしゃる方も大勢いらっしゃいます

自家焙煎の看板掲げてカフェ業務を生業としている身としては、そういう現在はとても厳しい状態です、飲食店の営業許可や看板や店構えなんて焙煎豆の味わいに対して全く何の意味も有りませんし、熱式が直火でも半熱風でも熱風でも、器具のサイズや価格も同じく手段であり、結果の味わいを保証してくれるものでは有りません

店構えや焙煎器具のサイズや値段を自慢して居たら、全国の研究熱心なゼロスタートの素人さんに簡単に並ばれ追い抜かれてしまいます

司は焙煎する1バッチ毎に、そんなご家庭での自家焙煎の方々をとっても恐れ尊敬しながら、一歩でも二歩でも深く探求し僅かでも良いから美味しく整えたいと願い求め考察し続けています

焙煎とはメイラード反応のさせ方です、温度と時間と変化率、これらをどう組み立てるかで味わいが無限に広がります、そして広げた先の結果としての味わいがお客様に美味しいと感じて頂けるかどうかが焙煎屋として問われます

美味しければ正義です

次にその美味しさが偶然ではなく必然として、限りなく等しい再現性を伴なえて初めてプロの仕事と成り得ると思います

高いクオリティーとリピートをどうシステムとしてコストも踏まえて構築させるのか?

それを毎バッチ毎に薄皮を重ねるが如くほんの僅かでも高めたいと想う今日この頃の司爺で御座います♪p(^o^)q