率直なご感想こそが真の指針
ふらっとご入店頂けた新規のお客様
メニューに目を通さず「コーヒーを下さい」とのご注文
こういうご注文は、、、
コーヒーの歴戦の猛者か?
全くのコーヒー初心者か?
どちらかの可能性が高い(爆)
なので、、、
それとなく普段のコーヒーの飲み方やご来店の目的などをお伺いさせて頂く
ご来店の理由はお昼休みなのでちょっと時間つぶしにとの事で
コーヒーは普段時々インスタントコーヒーを飲まれる程度との背景をリサーチ
なのでご希望の豆種やお好みの焙煎度はチンプンカンプンで全く解らないとの事なので
司>「苦味がお好きですか?苦手ですか?」と「酸味が飲んでみたいですか?苦手ですか?」とお伺いすると
お客様>「どちらでもない」とのお答え
司>「では苦くも無く酸味も強くない中位は如何でしょう?」とご提案させて頂き
お客様>「それでお願いします」
司>「少しだけ説明させて頂きますが、通常のお店の焙煎より焦さない焙煎としていますので当店の中煎りですと、焦した焙煎の雑味な苦さがコーヒーと刷り込みそれてるお客様が多く、その関係から当店の焙煎豆の中煎りですと少し苦味が足りないと感じられる方が多いので、本日は中深煎りの焙煎度で淹れさせて頂きます」
お客様>「はい」
司>「豆種は当店で最もお買い上げ頂くお客様が多いマンデリンにさせて頂きます」
お客様>「はい」
という事でマンデリンの中深煎りを、やや飲み易いテイストに振った抽出レシピで淹れさせて頂きました
飲み終わってからお客様の率直で飾らないお世辞抜きの正直なご感想をお伺いさせて頂きました
要約すると、、、
普段コーヒーはミルク入れないと飲めないけど、このコーヒーは何も入れないでも飲める、そして口の中に嫌な風味が感じられずに凄く飲み込み易くて、とってもスッキリした後味と良い香りの後味が心地良く、どんどん飲めちゃってあっという間にカップ一杯飲み干してしまって、こんなに飲み易くコーヒーの味と香りと後味を楽しむ事が出来たのは初めてと驚き喜んで頂けました
言えばコーヒーに親しまれていない方へのコーヒー淹れ=アウェー戦とも言えます(^^ゞ
そんな贔屓評価は望めないアウェー戦でとても良い評価を頂けました
でも喜んでばかりはいられません
コーヒーに親しまれていらっ種らない方でも的確なテイスティング評価をされる訳ですから
これは怖い事なのです、、、
普段インスタントコーヒーを時々しか飲まれていないコーヒーにさほど関心の無い方が、司が求め描いた焙煎と淹れレシピを的確に感じてお言葉にされる
コーヒーは飲食物です、その美味しさは個々の好き嫌いの上に評価されます
だから大切なのは何の経験も知識もなくても、飲まれた方が感じる味わいが全てなのです
それはコーヒーの全くの初心者だろうが熟練者だろうが同じ事
飲まれた方が感じられた率直なご感想が全てなのです
その後に、、、
もし、、、
「どうして今まで飲んで来たコーヒーとこんなに味わいが違うの?何故美味しいの?」と問われた時に
何故に応えられる知識・経験・技術を理として、専門用語で煙に巻いて小難しく難しくどうだ凄いだろう!と偽るのではなく、素人の方に初心者の方に理解出来る言葉で解り易く納得できる説明が必要に成ります
司の考えるプロの定義は
まず高い良質な結果が出せ、次にその良質さを常に高確率で再現できる
この良質さと再現性こそがプロとしての最低限の資質だと思っています
たまたま、偶然、運が良かったから、、、
これでは次回のお客様のご期待に添えません
何十種類何百種類と何十回何百回と必死に最善を求めやっと具現化出来た最善に喜んでいては趣味の範疇です
最善が得られた瞬間からそれを常にどれだけの次元で再現できるかという在庫や手順や器具のメンテナンス等を安定させる創意工夫が必用に成ります
限りなく高得点を目指して研鑽し、さらにその高得点を常に出せるよう怠らない、それが仕事だと思います
お客様が帰られてから、、、
今回の豆種>マンデリンScreen18?・クイーンスマトラ・リントン地区・セミウオシュド
今回の焙煎度>フルシティー/FullCity(アグトロン値AS44.5)
この素材の焙煎豆を今回淹れさせて頂いたのと全くレシピで淹れて、お客様が飲まれた今日の一杯のテイストを再確認しました
いやぁ~本当に美味しいです♪\(^o^)/
飲み易いのに味わい深くて喉越しも良くアフターの口の中に残る後味と乗り度に残る香りがまた素敵で心地良い♪(^o^)v
いえね、仕事で淹れてますから、どんなレシピで淹れたらどんなテイストの抽出に成るかは解ってはいるんです
でも、普段インスタントコーヒーを時々しか飲まないコーヒーに疎遠な方が、司の焙煎と淹れの目指したレシピそのままのご感想を感じて頂けたので、頭の中で描いたレシピでの結果が推測通りなのか?
ちょっと確認したいじゃないですか(^^ゞ
まあ、サッカーで言えばドリブルで突破してコール前でフェイント入れてディフェンスを振り切りこんな狭い処をという針の糸を通すような絶妙なコントロールでサイドネットを揺らすゴールを決めたプレイを、録画画面で再生して妙に耽るという感じです(爆)
結果はお客様のお言葉で出ています、またそう成れるようなレシピを構築しました、でも自分でも飲んでみたい、お客様からそう言わしめたコーヒーの味わいを再確認したい
結果を出せる、それを再現できる、でも確認したい気持ちは抑えきれないのです(^^ゞ
焙煎と淹れ、素敵な仕事ですね、天職だと感じます、幸せです♪