式典挙式撮影は怖いお仕事

司は昔撮影のお仕事をさせて頂いておりました

新生児お誕生記念・お宮参り・七五三・入園卒園式・入学卒業式・成人式・挙式披露宴・運動会・お仕事風景・人生最後のお別れの時の写真等の撮影をさせて頂きましたが

式典と挙式のお写真の撮影の仕事はとっても怖かったです

例えば指輪の交換で「シャッター押すタイミングずれたからもう一度やり直して」とは言えませんし(^^ゞ

新郎新婦からご両親への花束贈呈で「花束が邪魔な位置でお顔が影に成っちゃったから別角度でもう一度渡し直して」とも言えません(^^ゞ

花嫁さんの晴れ舞台の写真なのに、、、

撮影後の処理中に「半目」だったと気付いても写し直す事は出来ません(^^ゞ

それと、、、

結婚式場やウエディング雑誌のとっても美しいイメージフォトを目にしていますから

ご自身の婚礼写真でも美しく写してもらえるorもらいたいと想うのは女性なら当然の事です

結婚式場のパンフレットのイメージショットは、たった一構図のワンカットを写すのに、ヘアーさんとメークさんが付きっ切りで、撮影用の照明関係を完璧にセットして、そのショットを何十枚~数百枚写した中から最良の1枚を選んで出来上がっています

つまりは撮影の為の撮影で、パンフレット用の良い写真を写す為だけに手間暇と人員と時間を費やしたワンカットと成ります

通常の式典や婚礼では、カメラを構えて必死に最良の1枚を残そうと努めてるカメラマンの事などは全く関係なく進んでいき、過ぎた時間は絶対に戻してはもらえず、指輪交換の最良のワンカットが写せる1秒のシャッターチャンスはその時の1秒でしか写す事は出来ません

ケーキ入刀も、シャンパンシャワーも、キャンドル灯すのも、花束贈呈も、指輪の交換も、署名も、父とのバージンロードも、キスの瞬間も、全て最良の1枚は1~2秒ほどしか残せる時間とタイミングは他に有りません

それは他の記念写真の場合も等しく「二度と戻らない戻せない不可逆性の時間軸での撮影」でした

ファッション誌の表紙でもないし、高価な商品のカタログ商用写真でもありませんから、言えばとっても地味なお仕事ですが、求められる写真はとっても難易度の高い撮影業務だったと思っています

でも、、、

何時か、、、

自分が残させて頂いた写真を後に見直して頂けた時に「幸せな時だったなぁ♪」と想って頂けたのなら、その苦労は報われ、自分の残した一枚は誉れに成れます

現役の世の式典挙式カメラマンさん達に幸多からん事を心より祈ります<(_ _)>